はじめての動画配信コラム

教育現場で動画をうまく活用するには!

教育現場での動画配信の活用方法について、基礎知識から実践編まで解説します。

カメラとタブレットの写真

導入ストーリー(詳細解説編)

ライブ配信をはじめよう!
第5章: ライブ配信成功のための運用ポイント

イベントなどオープン環境下での大規模配信から社内における限定配信まで、ライブ配信には特有のトラブルややってしまいがちな失敗があります。ライブ配信の運用上、よくある失敗例と注意点、そして継続的に運用効果を上げていくための検証ポイントをまとめました。

ライブ配信でよくある失敗例と注意点

OSや視聴用ソフトウエアのバージョンが古い(配信・閲覧側共通)

OSやブラウザ、Flashのバージョンが古く、閲覧ができないケースは、配信側・閲覧側共通でよく見られるトラブルです。特に社内配信の場合にありがちです。ライブ配信を始める前に、アップロードするセンター側と、閲覧側の環境を検証し、それぞれOSやソフトウエアのバージョンを最新にする、揃えておくなど、チェックと整備をしておきましょう。

パソコンにHDMI入力用端子がない(配信側)

ライブ配信では、HDMI入力端子があり、ビデオキャプチャーボードがあるパソコンを用意する必要があります。これらの機能がないと、撮影動画をエンコードできません。パソコンには通常、HDMI出力端子はついていますが、HDMI入力端子はついていないものが多いので注意しましょう。

エンコーディングのプロファイル設定やビットレートが配信サーバーと合致していない(配信側)

カメラで撮影したソースをエンコードする際、カメラはH.264、音声はAAC、ビットレートは2Mbps以下での設定が一般的ですが、利用するライブ配信サービスによって異なります。推奨外のプロファイルや・ビットレートで設定すると、見えない、聞こえないといったトラブルが発生しやすくなるので、ライブ配信サービスを利用する際には事前に確認しておきましょう。

アップロードURLやストリーム名が間違っている(配信側)

ライブサーバへアップロードする際のURLとストリーム名が違っていると、動画を配信できません。

インターネット環境が脆弱(閲覧側)

ライブ配信はかなりの容量が必要。脆弱なインターネット環境下では、回線が込み合って動画の負荷に耐えられない場合があります。高品質の画像や音声を安定して送るためには、専用回線を設けることも検討したいものです。

こうしたチェックポイントを確認したうえで、本番前には必ずテスト配信を行いましょう。関係スタッフの役割を明確にし、万が一トラブルが起きた際に、適切な対応ができる人材を配置しておくことが、ライブ配信成功のカギを握ります。

利便性と生産性の観点から検証する

ライブ配信の運用で自社ブランドを高めたり、社内コミュニケーションを円滑にしたりするなどの成果を上げていくには、目に見える数値による効果測定と検証が必要です。何がどのように便利になり効率が上がったのか、利便性と生産性の観点からPDCAサイクルでしっかりと検証し、その質を高めていきましょう。

PDCAサイクルのイメージ写真

●利便性の検証

確認するポイントは、「多くの人にとって利用しやすかったか」どうかです。
有料のライブ配信サービスでは、セッション数、動画の再生回数や再生率、平均再生時間、平均再生回数、視聴デバイスや流入元サイトといった「視聴ログ」を取ることができます。自社サイトのアクセスログの状況と合わせて、視聴ログからは、オンタイムでライブが見られているのかを確認できます。

●検証事例:講演会などイベント配信の場合

ライブ配信導入前⇒実際にイベントに出向いた人のみが鑑賞。東京エリアの社員約50人程度
ライブ配信導入後⇒海外拠点を含めて500人が視聴

≪従来の10倍の人数が鑑賞した、利便性の高いコンテンツであったと判断できる≫

●生産性の検証

導入前と比較して、「情報のリーチ数や共有量が増えたか」「人的、時間的、物理的コストが削減できたか」を、数値に表して効果測定します。
表には出て来ないコストも含めて洗い出し、社内で属人的に負担がかからない運用を目指しましょう。プロの手を借りる方が効率的な場合もあります。

●オンデマンドの検証

ライブ配信のみならず、オンデマンドであれば、視聴ログから動画の閲覧状況を把握しましょう。

  • アクセス数
  • 平均視聴時間
  • 離脱率
  • 視聴されやすい曜日や時間帯

といった視聴傾向を、数値で把握することができます。複数のコンテンツのデータを比較することで、価値あるコンテンツの作り方が見えてきます。

まずはスモールスタートでやってみましょう。やってみることで見えてくる要素はたくさんあります。実際にやりながら上記のような検証項目を中心にPDCAサイクルを回していくことで、自社にとって効果的なライブ配信のスタイルが出来上がるはずです。1回1回効果を検証しながら、社内の動画資産を増やしていきましょう。

NTTスマートコネクトでは、ライブ配信にあたっての悩みやご質問に、お客様の環境を踏まえてお答えする体制を整えています。ご質問やご相談なども、どうぞお気軽にお問合せ ください。

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