テレビ番組のように、配信者は動画を事前に撮影・編集しておき、視聴者はその動画を好きなタイミングで視聴します。配信者が動画を任意の時間から公開することで、疑似的なライブ配信を行うことも可能です。スマートフォンがあれば誰でも手軽に始められる点が人気です。
オンデマンド配信にあたり、一般的な動画ファイル(.mp4や.mov)から配信に適したファイル形式への変換(エンコードと呼びます)と、その動画を視聴するプレイヤーの準備が必要です。当サービスでは、エンコードした動画ファイルとプレイヤーを組み合わせることで動画配信を行います。
配信設定
配信設定では、配信するメディアに視聴制限(ワンタイムURL、AES暗号化、DRM暗号化)を適用する場合に使用します。よりセキュアに動画配信を行いたい場合に使用する項目です。
項目名 | 説明 |
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タイトル | 配信設定の名称です。外部には公開されないため、配信者が分かりやすい名前を設定してください。 |
ワンタイムURLフラグ | 配信する際のURLが、指定した期間だけ有効になります。URLの不正な拡散を抑止します。 |
ワンタイムURL有効期限(秒) | ワンタイムURLが有効な期間を設定します。60秒以上1秒単位で設定が可能です。 |
AESキー認証フラグ | 配信する動画をAESで暗号化します。よりセキュアに配信したい場合に設定してください。 |
DRMライセンス有効期間(秒) | 配信する動画にDRMを設定し、不正利用を防止します。 DRMとは、音楽や映画などのデジタルコンテンツの著作権を保護する技術や機能の総称です。基本的にオリジナルのデータを秘密の符号方式により記録して、特定のソフトウェアやハードウェアでしか再生できないようにすることにより、第三者のコピーや再利用を難しくする技術などのことを指します。 ここではDRMライセンスが有効な期間を秒数で設定します。 |
DRMライセンス有効期限(日時) | 配信する動画にDRMを設定し、不正利用を防止します。DRMライセンスが有効な期間を日時で設定します。 |
プロファイル
プロファイルでは、一般的な動画ファイル(.mp4や.mov)から配信に適したファイル形式への変換(エンコードと呼びます)やパッケージングを行う際の、動画の解像度や形式の設定を行います。これはライブ配信、オンデマンド配信それぞれで設定しておく必要があります。
項目名 | 説明 |
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タイトル | プロファイルの名称です。 外部には公開されないため、配信者が分かりやすい名前を設定してください。 |
説明文 | プロファイルの説明文です。 外部には公開されないため、配信者が分かりやすい名前を設定してください。 |
プロファイル種別 | 作成するプロファイルが、ライブ配信・オンデマンド配信どちらで利用するか選択してください。 (一度設定した後に変更することはできません。) |
デフォルト設定 | 動画をアップロードする際の初期設定プロファイルとして設定できます。 よく使うプロファイルにチェックを入れてください。 なお、2つ以上のプロファイルを同時にデフォルト設定することはできません。 |
配信設定 | 前項で設定した配信設定を利用する場合は選択してください。 |
公開設定 | 公開としたプロファイルのみ利用できます。 まだ使わないプロファイルや今後使用しないプロファイルは、下書きもしくは非公開に設定しておくと、プロファイルの選択間違いを防止できます。 |
動画ビットレート(bps) | 動画のビットレートをbps単位で指定します。 ビットレートとは、1秒間に転送するデータ量(bit)を指します。 この値を大きくするほど多くの情報を転送できることから画質・音質が良くなりますが、同時にファイルサイズが大きくなります。ファイルサイズが大きくなりすぎた場合、視聴端末の再生処理が遅れ、快適に視聴できない場合があります。 |
幅(px) | 配信する動画の幅をpx単位で指定します。 |
高さ(px) | 配信する動画の高さをpx単位で指定します。 |
動画フレームレート(fps) | 配信する動画のフレームレートをfps単位で指定します。 fpsとは、1秒間に表示するフレーム(コマ数。静止画像数)です。この値を大きくするほど、なめらかな動画に見えますが、同時にファイルサイズが大きくなります。 |
動画キーフレーム間隔(frame) | Iフレーム同士の間隔を指定します。 数値が多いほど動画のシーク速度が速くなりますが、同時にファイルサイズが大きくなります。基本的には30程度に設定することをお勧めします。 |
動画ビットレートモード | VBR、 CBRのどちらかを使用するかを設定できます。 初期設定ではVBRにすることをお勧めします。 |
音声ビットレート(bps) | 音声のビットレートを指定します。 |
音声サンプリングレート(Hz) | 音声のサンプリングレートを指定します。 サンプリングレートとは、1秒間のサンプリング回数です。この値を大きくするほど、音質がよく聞こえますが、同時にファイルサイズが大きくなります。 |
パッケージ種別 | 配信時の動画の形式をHLS、MPEG-DASHのいずれかから選択できます。 初期設定では現在一般的なHLSをお勧めします。 |
優先度 | パッケージングを実施する順番を整数で指定できます。 パッケージを複数設定しない場合は空欄にしてください。 |
ラベル | パッケージ設定にラベルを指定して管理できます。 |
DRM種別 | DRM暗号化処理の種類が選択可能です。 選択したパッケージ種別により選択可能なDRM種別は異なります。 |
WEBプレイヤー
配信する動画の設定の次に、その動画を再生させるプレイヤーを準備します。
項目名 | 説明 |
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WEBプレイヤー名 | このプレイヤーの名前を設定できます。 外部には公開されないため、配信者が分かりやすい名前を設定してください。 |
参照ID | WEBプレイヤーの参照IDを設定できます。 参照IDはAPIで操作する際に使用するため空欄でも問題ありません。外部には公開されないため、配信者が分かりやすいIDを設定してください。 |
カラー | 再生ボタン、シークバー、音量バーの色を指定できます。 |
中央再生ボタン | 再生前にプレイヤー中央に再生開始ボタンが表示されます。 基本的にYesで設定してください。 |
中央再生/停止ボタン | 再生中にプレイヤー自体をクリックすることで再生/停止を切り替えることができます。 基本的にYesで設定してください。 |
自動再生 | プレイヤーを読み込んだ後、自動的に再生する場合はYesに設定します。 視聴端末によっては、自動的に再生されない場合があります。 |
オートループ | 再生終了後、自動的にループ再生させる場合はYesに設定します。視聴端末によっては、自動的に再生されない場合があります。 |
コントロールバー | プレイヤー下部のコントロールパネル(再生ボタン、シークバー、音量バー)の表示有無を指定します。 視聴者に一切の操作をさせない場合を除き、基本的にYesで設定してください。コントロールおよび自動再生がNoの場合、プレイヤーは再生できません。 |
頭出し | ライブ配信時にシーク操作を許可する場合はYesに設定してください。 Noにすると、ライブ配信時に視聴者が過去に遡って再生できなくなり、強制的にライブ配信を再生させます。 |
速度変更有無 | 再生速度の変更を許可する場合はYesに設定してください。 |
速度選択肢 | 再生速度の選択肢をカンマ区切りで入力してください。(例:0.5、 1.0、 1.5) |
ループ | 再生終了後にループボタンを表示させたい場合はYesに設定してください。 |
ロゴ | プレイヤー右下にロゴ(画像ファイル。会社ロゴなど)を表示したい場合はYesに設定してください。 |
ロゴ常時表示 | プレイヤー右下にロゴを常に表示させたい場合はYesに設定してください。 |
ロゴ画像 | ロゴに設定する画像を設定します。 |
ロゴリンクURL | ロゴにリンクを設定します。 |
認証有無 | 再生前にパスワードを入力させたい場合はYesに設定してください。 |
認証パスワード | 再生時に必要なパスワードを設定してください。 |
ジョブ
あらかじめ設定したプロファイルに基づいて動画ファイルのエンコード&パッケージング処理を行い、動画ファイルを配信可能な形式にします。基本的には次項の「アップロード」から操作してください。より細かな設定を行いたい場合は「ジョブ」をご利用ください。
複数のファイルを一括エンコードする場合は、FTPアップロードをご利用ください。
項目名 | 説明 |
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タイトル | ジョブのタイトルです。 外部には公開されないため、配信者が分かりやすい名前を設定してください。 |
入力タイプ | ファイルをアップロードするか、ファイルのURLを設定するか、ストレージから 選択するかを指定してください。 |
ファイル | 入力タイプをアップロードにした場合に入力してください。 |
ファイルURL | 入力タイプをファイルURLにした場合に入力してください。 |
(FTPアップロードファイルリスト) | 入力タイプをFTPアップロードにした場合に入力してください。 |
プロファイル | 使用するプロファイルを選択してください。 |
メディアグループ | この動画をどのメディアグループ(=フォルダ)に所属させるか指定できます。 |
タグ | ジョブにタグを指定できます。タグは検索に使用できます。 |
参照ID | ジョブの参照IDを指定できます。参照IDは検索やAPI操作で使用できます。 |
説明文 | ジョブの説明文です。 |
アップロード
あらかじめ設定したプロファイルに基づいて動画ファイルのエンコード&パッケージング処理を行い、動画ファイルを配信可能な形式にします。ジョブとは異なり、複数の動画ファイルを同時に処理できます。基本的にはこちらをご利用ください。
アップロードでお困りの際はこちらをご確認ください。
項目名 | 説明 |
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プロファイル | 使用するプロファイルを選択してください。 |
(アップロードファイルリスト) | 領域をクリックしてファイルを選択するか、アップロード対象ファイルを領域にドラッグ&ドロップして下さい。 |
メディアグループ | この動画をどのメディアグループ(=フォルダ)に所属させるか指定できます。 |
タグ | ジョブにタグを指定できます。タグは検索に使用できます。 |
FTPアップロード
あらかじめ設定したプロファイルに基づいて動画ファイルのエンコード&パッケージング処理を行い、動画ファイルを配信可能な形式にします。「アップロード」よりも複数のファイルを一括エンコードすることができます。FTPサーバーの認証情報やアップロード方法についてはカスタマーサポートにお問合せください。
以下、FTPサーバーへファイルをアップロードした後のエンコード手順です。
- ジョブの新規作成を選択、必要事項を入力します。
- ジョブの入力タイプにFTPアップロードを選択します。
- アップロードされたファイルの一覧が表示されるので、エンコードしたいファイルを選択します。フォルダを選択するとフォルダ内にあるファイル全てがエンコード対象になります。
- プロファイルを選択します。
- エンコード開始ボタンを押します。
メディア
「アップロード」や「ジョブ」でエンコード&パッケージング処理されたオンデマンド動画は、配信URLをもつ「メディア」として一覧に表示されます。さらにメディアに以下の設定を行うことで、公開期間など詳細に設定することができます。
項目名 | 説明 |
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タイトル | メディアのタイトルです。タイトルを使ってメディアの検索が可能です。 |
説明文 | メディアの説明文です。 |
参照ID | メディアの参照IDです。参照IDを使ってメディアの検索が可能です。 |
メディアグループ | この動画をどのメディアグループ(=フォルダ)に所属させるか指定できます。 |
タグ | タグを指定できます。タグは検索に使用できます。 |
全長 | メディアの尺です。 |
カスタムフィールド | メディアのメタ情報を入力できます。 「+」ボタンでフィールドを追加可能です。 |
公開設定 | メディアの公開・非公開を選択できます。 「公開」状態のメディアのみ視聴できます。 |
公開期間 | 公開開始日時と公開終了日時を指定できます。 |
公開対象地域 | 公開対象地域の制限状況を国単位で設定できます。 「制限する」を設定した場合、日本、オーストラリア、イギリス、カナダ、フランス、ニュージーランド、インド、ドイツ、中華人民共和国、中華人民共和国香港特別行政区、ブラジル、アメリカ、マレーシア、台湾、インドネシアの中から公開対象地域を選択できます。 |
IP制限設定 | IP制限設定のタイプをホワイトリスト、ブラックリストのいずれかから設定できます。 ホワイトリストは、指定したIPアドレスのみ閲覧可能になります。 ブラックリストは、指定したIPアドレス以外閲覧可能になります。 |
ホスト制限設定 | ホスト制限設定のタイプをホワイトリスト、ブラックリストのいずれかから設定できます。 ホワイトリストは、指定したホストのwebサイトにプレイヤーを埋め込んだ場合閲覧可能になります。 ブラックリストは、指定したホスト以外のwebサイトにプレイヤーを埋め込んだ場合閲覧可能になります。 |
ポスター画像 | プレイヤーで再生前に表示したい画像を設定します。 「BROWSE」ボタンを押してローカルからアップロードすることができます。 |
サムネイル画像 | メディアの一覧画面で表示される画像です。 「BROWSE」ボタンを押してローカルからアップロードすることができます。 |
エンドポイント情報 | メディアが公開されているURLです。 |
レンディション情報 | ビデオコーデック(codec)、動画幅(width)、動画高さ(height)、動画ビットレートが表示されます。 |
関連データ | メディア作成時のジョブのエンコード設定をリンクから確認できます。 |
メディア一覧画面ではエンコード状態をアイコンで確認できます。各アイコンの説明はアイコン > エンコードの状態を参照ください。
配信WEBプレイヤー
最後に、エンコードした動画ファイル(メディア)とWEBプレイヤーを組み合わせて配信を開始します。
項目名 | 説明 |
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参照ID | 参照IDは配信WEBプレイヤーを検索する際に使用されます。 |
名前 | 配信WEBプレイヤーの名前です。 外部には公開されないため、配信者が分かりやすい名前を設定してください。 |
説明 | 配信WEBプレイヤーの説明です。 |
WEBプレイヤー | 使用するWEBプレイヤーを選択します。 |
メディア | 配信するメディアを選択します。 |
プレイリスト | メディア再生後に再生されるプレイリストを選択します。 上記でメディアが選択されていない場合は、プレイリストの先頭のメディアから再生されます。 |
幅 | WEBプレイヤーの幅(px)を入力します。 1から9,999までの任意の整数が入力可能です |
高さ | WEBプレイヤーの高さ(px)を入力します。 1から9,999までの任意の整数が入力可能です |
iframe | 選択したメディアとWEBプレイヤーを元に作成されたiframeタグが表示されます。 iframeもしくはビデオタグをWEBページに埋め込んでください。 |
ビデオタグ | 選択したメディアとWEBプレイヤーを元に作成されたvideoタグが表示されます。 iframeもしくはビデオタグをWEBページに埋め込んでください。 |
公開設定 | 配信WEBプレイヤーの公開・非公開を指定できます。 公開された配信WEBプレイヤーのみ再生可能です。 |